①まず「どこでやるか?」を決める
農業にとって、まず場所は第一に決めなければいけません。
農業はもちろん土地が必要なのですが、どこでやるかを最も最初に決める必要があります。
なぜなら、場所は作物を作るうえでもちろんなのですが、
どこでやるかによって栽培品目、支援の手厚さが変わってくるからです。
このご時世、新規就農者は全国的に不足していて、
どの自治体でものどから手が出るほどに欲しい現状です。
そのため、資金や経営に対する支援がかなり手厚くなっている場合が多いです。
また農作物はその土地柄や気候を選ぶので、
それに適した場所で適地適作をしなければいけません。
もし強く作りたい野菜があるのならそれを理由に選び、
ハウス品目や作りたい野菜が決まってない場合には支援策をベースに選ぶのがベストです。
②地方自治体の農業担当部署やJAに相談する
場所が決まった次には、機関に相談することで様々なローカル事情を手に入れることができます。
場所が決まったら、次はそこを管轄している、地方自治体の農業担当やJAに相談しましょう。
これらの機関では、土地柄の農業事情を知り尽くしているので、
専門家から豊富なアドバイスを受けることができます。
特に新規就農者の場合は、
新規に限定されている補助金、助成金などを独自に設置している自治体も多いです。
なので使えるものはすべて利用して、スタートアップの農業経営に役立たせてみましょう。
また、農業に新規参入する場合に使える国の背策として、大きく次の二つがあります。
すぐに農業を始めたい場合(年間最大150万円×5年)
すぐに農業経営を始めたい場合は、
年間最大150万円を最長で5年間受け取れる給付金
「農業次世代人材投資事業(経営開始型)」があります。
これは49歳以下の方限定で、かつ前年の所得によって価格が変動します。
(ざっくり言うと前年所得が100万円以下なら150万円、100万円-350万円以内ならそれに応じてもらえます!)
まずは農業研修を受けて勉強したい場合(年間最大150万円×2年)
いきなり就農スタートではなく、まずは勉強したいという場合にも補助金があります。
これは勉強しながら給付金を受け取れるもので、年間150万円を最長2年間交付するものです。
以上2つが大きな国の給付金ですが、
原則としてどちらも受給後にちゃんと農業に従事する必要があります。
③住まいを決める
新規就農の大枠が決まったら次は住まいです。
これは現在住んでいる場所ではなく、
新たな居住を構えて農業をしたいという場合は、住まいを決めなければいけません。
これは見知らぬ土地へ行きたい、といった場合でも、それに対しての支援策は自治体で豊富にあります。
移住して農業をする場合は、自分でアパート等住まいを決めて契約、というのはちょっと勿体ない話です。
なぜなら、自治体から補助金などが受けられ、かつ低家賃で借りられたりするパターンが多いからです。
詳しくはこれも自治体の窓口に相談することがおすすめです。
④農業設備をそろえる
農業と住まいの拠点が決まったら、早速設備投資に動きましょう。
農業を始めるには、結構初期投資がかかります。
どのくらいかかるのかは、どういった農業をしたいかでピンキリなんですが、もし初期投資を大きく賄いたいという場合には「無利子」で借りられる制度があります。
それは、日本政策金融公庫の「青年等就農資金」という制度で、
無利子で最大3,700万円、最長12年間貸し出しすることができる制度です。
事業に対して、無利子で貸し出す事は国の機関でもそうそうないので、
国がいかにこれからの農業に重点を置いているかがわかりますね。
また、これは借入金などではないですが、現在農業は高齢化により離農者、廃業者が年々増えています。
そうなると、そこで所有していた農機具やハウスなどが空き地となり、借り手を求めるケースが増加しています。
そういった場合に、自治体やJAに相談すると、それらをリースなど格安で借用できるようなあっせん事業を行っているところが多いです。
もしこのようなリースを受けたりすると、初期投資が抑えられて農業経営がスムーズにスタートできる大変便利なものです。
このメリットを受ける場合でも、JAなどの機関への相談がおすすめです。